時間差で発生する南海トラフ地震に備えましょう

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ページ番号 C1038289  更新日  令和5年3月31日

南海トラフ地震とは

切迫性の高さが指摘されている南海トラフ地震

 南海トラフ地震は、駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域としておおむね100~150年間隔で繰り返し発生してきた大規模地震です。前回の南海トラフ地震(昭和東南海地震(1944年)及び昭和南海地震(1946年))が発生してから70年以上が経過した現在では、次の南海トラフ地震発生の切迫性が高まってきています。

プレート模式図
出典:気象庁ホームページ
南海トラフ地震の想定震源域
南海トラフ地震の想定震源域の画像
出典:気象庁ホームページ

時間差発生など発生形態が多様な南海トラフ地震

 南海トラフ地震の過去事例を見てみると、その発生過程に多様性があることがわかります。宝永地震(1707年)のように駿河湾から四国沖の広い領域で同時に地震が発生したり、マグニチュード8クラスの大規模地震が隣接する領域で時間差をおいて発生したりしています。
 隣接する領域で地震が続発した事例として、安政東海地震(1854年)の際には、その32時間後に安政南海地震(1854年)が発生し、昭和東南海地震(1944年)の際には、2年後に昭和南海地震(1946年)が発生するなど、その時間差にも幅があることが知られています。

南海トラフ沿いで過去に起きた大規模地震の震源域の時空間分布
過去に発生した南海トラフ地震の震源域の時空間分布
出典: 「南海トラフの地震活動の長期評価(第二版)」(地震調査研究推進本部)

南海トラフ地震による茅ヶ崎市の被害想定

 国の中央防災会議防災対策推進検討会議の下に設置された「南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ」により平成24年8月に発表された被害想定は次のとおりです。

 南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループによる茅ヶ崎市の被害想定

被害想定
最大震度 最大津波高 最短津波到達時間 浸水面積(浸水深30cm以上)
6弱 5m 26分

20ha


 

南海トラフ地震により発生する津波の浸水想定区域
「内閣府 南海トラフの巨大地震モデル検討会」が発表した南海トラフ巨大地震の予測浸水深のうち、ケース(6)(「駿河湾~紀伊半島沖」に「大すべり域、分岐断層」を設定)の津波による浸水想定区域
出典:内閣府 南海トラフの巨大地震モデル検討会

南海トラフ地震に関連する情報

 南海トラフ地震の時間差発生に備え、気象庁は、南海トラフ沿いで異常な現象が観測された場合など、大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと評価された場合等に、「南海トラフ地震臨時情報」や「南海トラフ地震関連解説情報」を発表します。
 「南海トラフ地震臨時情報」は、情報の受け手が防災対応をイメージし、適切に実施できるよう、防災対応等を示すキーワードが付されて発表されます。

南海トラフ地震に関連する情報の種類と発表条件

 

発表条件
名称 発表条件
南海トラフ地震臨時情報
  • 南海トラフ沿いで異常な現象(注)が観測され、その現象が南海トラフ沿いの大規模な地震と関連するかどうか調査を開始した場合、又は調査を継続している場合
  • 観測された異常な現象の調査結果を発表する場合
南海トラフ地震関連解説情報
  • 観測された異常な現象(注)の調査結果を発表した後の状況等を発表する場合
  • 「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」の定例会合における調査結果を発表する場合(ただし臨時情報を発表する場合は除く)

(注)南海トラフ地震の想定震源域およびその周辺で発生したマグニチュード6.8程度以上の地震、又はプレート境界面で通常とは異なるゆっくりすべり等

南海トラフ地震臨時情報の種類

 「南海トラフ地震臨時情報」については、次のとおり括弧内にキーワードを付記して発表されます。
 

発表条件および発表内容
名称 発表条件および発表内容

南海トラフ地震臨時情報

(調査中)

観測された異常な現象が南海トラフ沿いの大規模な地震と関連するかどうか調査を開始した場合、又は調査を継続している場合に発表される情報

南海トラフ地震臨時情報

(巨大地震警戒)

南海トラフ沿いの想定震源域内のプレート境界でマグニチュード8.0以上の地震が発生したと評価が出された場合に、後発地震(注)の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まっている旨を示す情報

南海トラフ地震臨時情報

(巨大地震注意)

南海トラフ地震沿いの想定震源域内のプレート境界でマグニチュード7.0以上マグニチュード8.0未満、又はプレート境界以外や想定震源域の海溝軸外側50km程度までの範囲でマグニチュード7.0以上の地震(ただし、太平洋プレートの沈み込みに伴う震源が深い地震は除く)が発生、もしくは、南海トラフ沿いの想定震源域内のプレート境界面で通常と異なるゆっくりすべりが観測されたと評価した場合に、後発地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まっている旨を示す情報

南海トラフ地震臨時情報

(調査終了)

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)および南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)のいずれの発表条件も満たさなかった場合に、その旨を示す情報

(注)異常な現象の観測後、発生する可能性が平常時と比べて相対的に高まったと評価される南海トラフ地震

地震発生の可能性が相対的に高まったと評価する3つのケース
南海トラフ地震の発生可能性が相対的に高まったと評価する3つのケース
出典:「南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応検討ガイドライン(第1版)」をもとに作成

南海トラフ地震臨時情報の発表の流れ

臨時情報発表の流れ
南海トラフ地震臨時情報の発表の流れ
出典:南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応検討ガイドライン(第1版)

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)が発表されたら

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)発表時の防災対応(巨大地震警戒対応)の考え方

 南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)が発表された際には、被災地以外でも後発地震に備え、1週間は明らかにリスクが高い事項についてはそれを回避する対応をとりつつも、社会全体としては通常の社会活動をできるだけ維持します。さらにその後の1週間は巨大地震注意対応をとることとします。

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)発表時の市の対応

 市は、同情報が発表された場合、次の対応をとります。
【地震への備えの呼びかけ】
 防災行政用無線等を通じて、市民等に対して家具の固定、非常用持出袋、避難場所や避難経路、家族との安否確認方法等の日頃からの地震への備えを再確認するよう呼びかけ

【避難所の開設】
 自主避難者受け入れのため、公立小・中学校を避難所として開設
 南海トラフ地震警戒対応期間中(1週間)は開設は継続

【その他】
 所管施設の点検
 災害応急対策の確認など事前対策

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)が発表されたら

 同情報が発表された場合、日頃からの地震への備えを確認し、地震が発生した場合に被害軽減や迅速な避難行動をとれるようにしておく必要があります。
 そのため、日常生活を行いつつ、一定期間、できるだけ安全な行動をとり、津波・土砂災害等の危険性が高い地域や、日頃利用する施設の安全性等をあらかじめ把握し、普段以上に地震に備えて警戒するという心構えを持つ必要があります。
 

地震への備えの再確認の例
日頃からの地震への備えの再確認の例 できるだけ安全な防災行動の例
避難場所、避難経路の確認 高いところに物を置かない
家族との安否確認手段の確認 屋内のできるだけ安全な場所で生活
家具の固定の確認 すぐに避難できる準備(非常持出品等)
非常持出品の確認

危険なところにできるだけ近づかない

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)の発表の流れ

巨大地震警戒対応における情報の流れのイメージ
「巨大地震警戒対応」における情報の流れのイメージ
出典:南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応検討ガイドライン(第1版)をもとに作成

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表されたら

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)発表時の防災対応(巨大地震注意対応)の考え方

 南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表された際には、後発地震に備え、日頃からの地震への備えを再確認する等警戒レベルを上げることを中心とした防災対応を、1週間を基本として実施(巨大地震注意対応)します。

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)発表時の市の対応

市は、同情報が発表された場合、次の対応をとります。
【地震への備えの呼びかけ】
 防災行政用無線等を通じて、市民等に対して家具の固定、非常用持出袋、避難場所や避難経路、家族との安否確認方法等の日頃からの地震への備えを再確認するよう呼びかける

【その他】
所管施設の点検
災害応急対策の確認など事前対策

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表されたら

 同情報が発表された場合、巨大地震警戒時と同様、日頃からの地震への備えを確認し、地震が発生した場合に被害軽減や迅速な避難行動をとれるようにしておく必要があります。
 そのため、日常生活を行いつつ、一定期間、できるだけ安全な行動をとり、津波・土砂災害等の危険性が高い地域や、日頃利用する施設の安全性等をあらかじめ把握し、普段以上に地震に備えて警戒するという心構えを持つ必要があります。

日頃からの地震への備えの再確認の例 できるだけ安全な防災行動の例
避難場所、避難経路の確認 高いところに物を置かない
家族との安否確認手段の確認 屋内のできるだけ安全な場所で生活
家具の固定の確認 すぐに避難できる準備(非常用持出品等)
非常持出品の確認 危険なところにできるだけ近づかない

 

南海トラフ地震臨時情報発表時の対応のまとめ

 

まとめ
 

プレート境界のM8以上の地震

(半割れケース)

M7以上の地震

(一部割れケース)

ゆっくりすべり
特性
  • 南海トラフ沿いにおける「半割れケース」を含む大規模地震の発生頻度は100~150年程度に一度
  • 南海トラフ沿いの大規模地震のうち直近2事例は、それぞれ約2年間、約32時間の時間差をもって連続してM8以上の地震が発生
  • 世界の事例では、M8以上の地震発生後1週間以内にM8クラス以上の地震が発生する頻度は十数回に1回程度
  • 南海トラフ沿いにおける発生頻度は15年程度に1度
  • 南海トラフ沿いにおける「一部割れケース」に相当する地震の直近7事例では、その後大規模地震が発生した事例はない
  • 世界の事例では、M7以上の地震発生後1週間以内にM8クラスの地震が発生する頻度は数百回に1回程度
  • 南海トラフでは前例のない事例
  • 現時点において大規模地震の発生の可能性の程度を定量的に評価する手法や基準はない

社会の状況

  • 被災地域では、応急対策活動を実施
  • 被災地域以外では、大きな被害は発生しないものの、沿岸地域では大津波警報・津波警報が発表され、住民は避難
  • 震源付近の地域では大きな揺れを感じるとともに、一部沿岸地域では避難
  • 「半割れケース」と比較して、大きな被害は発生しない
  • 南海トラフでは前例のない事例として学術的に注目され、社会的にも関心を集めいている

住民の対応

沿岸域等の避難を前提とした防災対応を実施

  • 地震発生後の避難で明らかに避難が完了できない地域の住民は避難
  • 地震発生後の避難では間に合わない可能性がある地域の要配慮者は避難し、それ以外の者は、避難の準備を整え、個々の状況等に応じて自主的に避難
  • それ以外の地域の住民は、日頃からの地震への備えを再確認する等警戒レベルを上げる

地震への備えの再確認等を中心とした防災対応を実施

  • 日頃からの地震への備えを再確認する等(必要に応じて避難を自主的に実施)

地震への備えの再確認等を中心とした防災対応を実施

  • 日頃からの地震への備えを再確認する等警戒レベルを上げる
企業の対応
  • 不特定多数の者が利用する施設や、危険物取扱施設等については、出火防止措置等の施設点検を確実に実施
  • 大規模地震発生時に明らかに従業員等の生命に危険が及ぶ場合には、それを回避する措置を実施
  • それ以外の企業についても、日頃からの地震への備えを再確認する等警戒レベルを上げる
  • 日頃からの地震への備えを再確認する等
  • 日頃からの地震への備えを再確認する等

最も警戒する機関

  • 1週間を基本
  • その後「一部割れケース」の防災対応を1週間取ることを基本
  • 1週間を基本
  • すべりの変化が収まってから、変化していた機関と概ね同程度の期間が経過するまで

 

地震の発生に備えましょう

 時間差で発生する巨大地震や突発的に発生する巨大地震に備え、自らの命、大切な人の命を守るために、地震への備えを平時よりしておきましょう。

  •  家具の固定
  •  非常用持出袋の準備
  •  水や食料の備蓄
  •  避難場所や避難経路の確認
  •  感震ブレーカーの設置
  •  建物の耐震化

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