文化資料館の活動について
モノを集める行為=「コレクション」は、人間の「獲得する」という本能に結びついていると言われています。そのモノを集める行為の起原をたどっていくと、旧石器時代(約1万年以上前)に遡(さかのぼ)ることができるとも言われています。博物館の歴史の始まりは、そういった個人のコレクター(収集家)とコレクション(収集品)にあるともいえます。
それでは、博物館がモノを収集して保存することと、個人的なコレクションの違いは何でしょうか?一番の違いは、博物館や美術館は、社会や地域のニーズに応えるために、学術的な研究に基づいて、計画的かつ合理的にモノを収集し、一部の地域のためだけではなく国全体の大切な財産として保存していることです。そして、テーマに沿って収集したモノを、時間やかたち、機能といった特色に応じて展示することにより、新たな価値や感動を生み出すことに繋がります。そして博物館は、モノとそれに含まれる情報を、次世代に伝えるという社会的な役割を担っているのです。
当館が開館した、昭和46(1971)年は高度経済成長期のまっ只中であり、都市化する中で、それまでのくらしが失われていくことが危惧されていました。茅ヶ崎のくらしの記憶を伝えるモノや、情報をできるだけ多く収集し保存することから、文化資料館の活動が始まりました。そして、収集された資料は、かたちや寸法、製作時期、使用方法などの細かなデータともに保存されています。
このような調査・研究に基づいて、収集された資料は5万点を超えます。市民の方から寄贈されたくらしの資料や、ボランティアの方々と協力して採取した自然資料、埋蔵文化財の調査等で発掘された考古資料、その他、書籍や写真など多岐にわたる資料を保存し、市民参加型の資料整理活動を展開しています。また、それらの資料を、様々なワークショップや展示会にも活用しています。また、小・中学校、高校、大学の授業において、資料の貸出や紹介を行い、学校教育への協力にも努めています。
当館で収蔵する資料は、国立や県立の大規模な博物館が持っているようなものばかりではありません。しかし、茅ヶ崎というまちの人々のくらしの記憶や思い出といった、小さいけれども確かで、かけがえのない宝ものたちです。このようなまちの宝ものを守り伝えながら、過去と現在、そして未来につなげていくことが、文化資料館の使命であると考えています。
文化資料館は、(仮称)歴史文化交流館への移転準備のため、令和3年4月1日より休館しております。
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博物館
〒253-0006 茅ヶ崎市堤3786-1
電話:0467-81-5607 ファクス:0467-81-5651
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