広報ちがさき2022年(令和4年)11月1日号2面 No1172 ものづくりから環境を考える 茅ヶ崎プライド  「企業を知る展」では、市内のものづくり企業を紹介。今回はその中から茅ヶ崎にしかない優れた技術を持つ中小企業を取り上げます。ものづくりから環境を考えた独自開発を行う2社にお話を聞きました。 株式会社ダンレイ 世界初のバルブで給湯器の省エネアップ  バルブメーカーの株式会社ダンレイは、1953年に東京で創業。1969年に茅ヶ崎工場を開設し、今年8月には萩園工場も稼働を始めました。  バルブ(弁)は上水道の給水圧力を一定に保ち水の量をコントロールしたり、お湯を適温で出すなど水回りのさまざまな場面で活躍しています。例えば、エコキュート(ヒートポンプ給湯器)、コンビニのコーヒーメーカー、ゆで麺機、オフィス用加湿器、介護入浴機器などに使われています。  エコキュートは電気と大気熱を使い、消費電力から3倍の熱エネルギーを生み出し、お湯を沸かすエコな商品として需要を伸ばしています。ダンレイはその貯湯(ちょとう)ユニットに使われる減圧弁・逃し弁のトップシェアを誇ります。さらに省エネ性能が求められる中、2020年に樹脂製逃し機構付き減圧弁を開発。減圧弁の取り付け位置を変えずに2つの機能を一体化する世界初の方式で、商品の省エネ性能アップを実現しています。 東日本大震災で福島工場が休業以降、茅ヶ崎のみで生産 開発期間2年以上。関連特許を登録した樹脂製逃し機構付き減圧弁 日本の快適な暮らしを世界へ  適温のお湯や適度な湿度など細やかな快適さを実現する技術は日本人ならでは。脱炭素化が加速する欧州ではヒートポンプ式の暖房・給湯機が注目されています。今後は海外向けの製品も開発しながら、世界に日本の快適な暮らしを届けていきたいです。 代表取締役社長  森上(もりがみ)和久さん みやこ染(桂屋ファイングッズ株式会社) 家庭で楽しめる手作りの染料を  家庭用染料みやこ染を販売する桂屋ファイングッズ株式会社は、1890年に東京で創業。1969年から茅ヶ崎工場で開発・生産などを行うようになり、「茅ヶ崎染」として愛されてきました。国内では珍しい自社生産にこだわり、100年以上家庭用に安全性の高い染料を作っています。  戦後はものがなく、着物を家庭で染め変えて大事に着ていたため、染料は暮らしの身近な存在でした。大量生産・大量消費の時代を経て、今また愛着のあるものを長く持ちたいという方が増えています。染め変えの他、古着を顔料でプリントしてアップサイクルしたり、アクセサリーパーツ、スマホケース、ウィッグなどさまざまなものを染めておしゃれを楽しむ方を中心に家庭用染料が再び注目されています。 原料の選別、色の調合と検査を一つ一つ手作業で ▼くすみカラーのタイダイ染め。自分だけの色や模様に愛着も 自分で染める楽しさを広めたい  敷居が高いイメージの染色ですが、みやこ染はシンプルな手順で染められ、すぐできるキット商品も用意しています。コロナ禍のおうち時間でも、気持ちが明るくなると好評でした。染色の楽しさを多くの人に知ってもらえるよう、地域でのワークショップや子どもたちの体験授業なども広めていきたいです。 副社長 引地貴子さん 企業を知る展 日時 11月14日(月)~27日(日)8時30分~17時 場所 市役所本庁舎市民ふれあいプラザ 内容 市内のものづくり企業の技術や製品、生活との関わりを紹介するパネル展 事業者支援情報 市では市内事業者を支援するさまざまな取り組みを行っています ● 経営・創業相談 ● 融資制度 ● 販路拡大支援補助金 ● クラウドファンディング活用支援補助金 ● ビルドアップ茅ヶ崎2nd(設備投資支援や税制優遇措置など) 他 問い合わせ 産業振興課商工業振興担当 事業者支援情報 広告掲載のお申し込み・お問い合わせは秘書広報課へ こころのバリアフリー市民部会 誰もが安心して過ごせるまちづくりのために市民のみなさまに「ありがとう」を伝えていきます。【都市政策課交通計画担当】