広報ちがさき2022年(令和4年)10月1日号5面 No1171 Catch The Wave(キャッチ・ザ・ウェーブ)vol.3 新しいアイデアや独自の工夫で時代の波に挑む市内事業者を紹介します。 産業振興課商工業振興担当 本を通じた 安らげる居場所を作る 話せるシェア本屋 とまり木 大西裕太さん  本棚1区画を借りて、好きな本を売ることができるシェア本屋・とまり木。大西さんは、本を人と人とのコミュニケーションのきっかけにしたいと考え、起業しました。昨年の湘南ビジネスコンテストでは、スタートアップ賞を受賞。「本を通じて自然な会話が生まれる、居心地の良い空間にしていきたい」と話してくれました。  それぞれの個性があふれた本棚から気になる一冊を見つけてみませんか。オーナーごとの個性が感じられる本棚店主の大西さん 話せるシェア本屋 とまり木 矢畑1290 【メール】tomarigibooks@gmail.com 店主の大西さん オーナーごとの個性が感じられる本棚 QRコード インスタグラム 市民の活動だより ちがさき市民活動サポートセンター☎(88)7546 NPO法人 茅ヶ崎演劇鑑賞会  多様な演劇作品との出会いや、人と関わる楽しさを大切にする「観続(みつづ)ける会」です。例会(演劇の上演会)の運営を通して仲間の輪を広げ、豊かな人間性を育む平和で文化的な社会を求めて活動しています。 演劇を観て語り合い、人生を豊かに  年に6回程度、劇団を招いて幅広いジャンルの演劇を上演します。事前準備も含め劇団員の方と共に、例会を運営しています。  作品を通して、反戦・平和・命・人権・思いやりなど作品の大切なメッセージを考え、観劇後に語り合う時間も大切にしています。素晴らしい舞台の数々、感動の世界をご一緒しませんか。 活動日 ①例会/年6回②事前準備など/随時 場所 ①市民文化会館他②茅ヶ崎演劇鑑賞会事務所 問合 ☎(51)6005 上演前のミーティング 大西 はるみ代表 茅ヶ崎ゆかりの人物たち 第二十七回 中村(なかむら)八大(はちだい)  「上を向いて歩こう」をはじめ、「明日があるさ」や「世界の国からこんにちは」など数々のヒット曲を生み出した中村八大。茅ヶ崎市に在住したことがあり、1967年の市制施行20周年を記念して「茅ヶ崎市歌」を作曲した人物です。 音楽への情熱  中村は、1931年に中国の青島で、中村和之とこはるの三男として生まれました。幼少期から音楽が好きで、レコードを聴いて踊ったり、姉が習うピアノを見よう見まねで演奏したりして、小学4年生の時には、単身で日本に渡ってクラシックを学ぶほどでした。その後、家族と共に日本へ引き揚げ、終戦を迎えました。  引き揚げ先の福岡県久留米市では、ラジオや米軍のクラブからジャズなどの西洋音楽が流れていました。中村は、アメリカ映画で流れる音楽にも夢中になり、音楽への情熱をますます強めていきました。早稲田大学に入学後、バンド活動をしながら昼は学校、夜はキャバレーでピアノを弾く日々を送り、1953年にはジョージ川口らとバンド「ビッグ・フォー」を結成。翌年には、ラジオのレギュラー番組を持ち、後にコンビを組む永(えい)六輔(ろくすけ)がラジオ番組の司会コメントを書いていました。 永六輔とコンビを組んで  1950年代末にジャズ人気が下火になると、中村は初心にかえり、どんな仕事でも一生懸命取り組むと決意します。そんな中村の元に、翌日までに10曲作ってほしいという映画監督からの依頼が舞い込みます。作詞の経験がなく困っていた中村でしたが、たまたま再会した永に作詞を依頼。その映画の主題歌で水原弘が歌った「黒い花びら」が、1959年第1回日本レコード大賞を受賞しました。  受賞後、中村と永はNHKの生放送番組「午後のおしゃべり」を手がけることになります。これが「六・八コンビ」の始まりでした。後身番組の「夢であいましょう」では、「遠くへ行きたい」や「こんにちは赤ちゃん」など、多くのヒット曲を世に送り出しました。特に、坂本九が歌った「上を向いて歩こう」は、日本語の曲として初の全米チャート第1位を獲得。さらに、レコード売り上げ100万枚を突破し、全米レコード協会から日本人初のゴールデンディスクを贈呈されました。これをきっかけに、中村、永、坂本は「六八九トリオ」と呼ばれるようになりました。 茅ヶ崎とのゆかり  中村と茅ヶ崎の関わりは、「茅ヶ崎市歌」だけでなく、茅ヶ崎出身の東宝人気映画スター・加山雄三のデビュー曲「夜の太陽」も作曲。また、両親が茅ヶ崎市在住だったことや、妹の夫で漫画家の寺田ヒロオも茅ヶ崎市に転居するなど、さまざまなつながりがありました。  1971年に糖尿病を発症すると、音楽活動の第一線から退き、長い闘病生活を送ることになります。入退院を繰り返す間も、「六・八コンビ」復活コンサートを行い、1991年の第1回古関(こせき)裕而(ゆうじ)記念音楽祭では、「ぼく達はこの星で出会った」で金賞を受賞しました。しかし、その翌年に心不全によりこの世を去りました。享年61歳でした。 【文化生涯学習課市史編さん担当】 浄化槽の適正管理を 法定検査、保守点検、清掃が浄化槽法にて義務付けられています。水環境の保全のために維持管理のご協力をお願いいたします。【環境保全課環境保全担当】