広報ちがさき2022年(令和4年)6月1日号5面 No1167 Catch The Wave(キャッチ ザ ウエーブ) Vol.2  新しいアイデアや独自の工夫で時代の波に挑む市内事業者を紹介します。 産業振興課商工業振興担当 SNSも対面も 関係性を大切に リユースショップ Beans(ビーンズ) 齋藤佳代子さん  子育ての役に立ちたいという思いから始まった松浪にある子ども用品のリユースショップBeansは、子ども服やおもちゃなどが充実しています。  SNS上での買取相談や入荷商品の情報発信が、忙しい子育て世代に好評で開店直後から多くの方でにぎわっています。「SNSでもお店でも、コミュニケ―ションを大切にしていきたい」と齋藤さんは笑顔で話してくれました。 リユースショップ Beans 松浪2-3-45 ☎070(1071)0676齋藤 店主の齋藤さん LINEやインスタグラム上で気軽に質問できるのも好評 LINE登録 市民の活動だより ちがさき市民活動サポートセンター☎(88)7546 茅ヶ崎楽友会(らくゆうかい)  仲間と共に楽しむことを主軸に、活動を通して会員同士の絆を深め、生き生きと過ごせるシニアライフを目指しています。また、社会貢献活動にも取り組んでいます。 グループ活動を通じて楽しさを仲間と共有  会員のみなさんはウオーキング、ゴルフ、自転車、ボーリング、麻雀、健康体操、写真、料理、詩吟、俳句、うたごえ、押し花、自然観察、民謡、ウクレレ、カラオケの16あるクラブに所属し、活動しています。各クラブの日頃の練習成果などを披露する場も検討しています。健康で明るく楽しいシニアライフを一緒に楽しみませんか。みなさんのご参加をお待ちしています。 活動日 月1回~4回程度(各クラブによる) 場所 老人福祉センター、勤労市民会館他 問合 ☎080(2001)0906安藤 【メール】anshonan0625@yahoo.co.jp 久しぶりの日帰り旅行でストレス発散 安藤恒昭代表 茅ヶ崎ゆかりの人物たち 第二十五回 森田芳光(もりたよしみつ)  茅ヶ崎ゆかりの映画人の中でも、茅ヶ崎を舞台にした自主映画をきっかけに監督デビューを果たしたのは森田芳光だけではないでしょうか。 映画監督までの道のり  森田は、1950年に東京都渋谷区で生まれ、仕事に忙しい両親のもと育ちました。そのためテレビを見ることや歌舞伎などが好きな子供に育ち、小学生の頃には東宝芸能学校に通ってさまざまな番組に子役で出演しました。  高校時代の森田は、新聞部で映画評を担当した際に鑑賞した「ドクトル・ジバゴ」に感銘を受け、映画を見始めるようになったといいます。放送にも興味を持っていたため、日本大学芸術学部放送学科に進学し、8ミリカメラを購入して映画製作を始めました。  大学卒業後の1978年に、山側で農業を営む茅ヶ崎の若者たちの日常にスポットを当てた自主製作映画「ライブイン茅ヶ崎」を発表しました。茅ヶ崎で生まれ育った人とそうでない人との茅ヶ崎へのイメージの違いに気づき、「茅ヶ崎といえばサーフィンや湘南ボーイ」といった観点ではなく、ありふれた風景の中で暮らす普通の若者を描こうと、親戚や友人たちと台本無しの撮影を行いました。  浜降祭の映像から始まり、20代の若者たちが茅ヶ崎を中心に車で気ままに移動して遊ぶ日常を12のエピソードとともに描き出したこの作品は、若者のありのままの姿を描いているとして高く評価されました。映画に登場する萩園にある番場(ばんば)というバス停は、今も萩園通りに残っています。  ラジオや映画雑誌で取り上げられ話題になった「ライブイン茅ヶ崎」は、第2回ぴあ展の自主製作映画展1978に入選しました。しかし、試写を見た角川春樹に「8ミリとしては面白いが35ミリでなければダメだ」と評されたことで、森田は35ミリフィルム映画製作を決意しました。 名作や話題作の数々  こうして映画監督として出発した森田は、1981年に若手落語家を主人 公にした「の・ようなもの」を発表し、 第3回ヨコハマ映画祭で作品賞、新人監督賞を受賞。1983年の「家族ゲーム」では斬新な演出が話題となり、1997年公開の「失楽園」では日本アカデミー賞監督賞部門優秀賞を受賞しました。その後も「模倣犯」や「間宮兄弟」など幅広いテーマを意欲的に手がけていましたが、2011年秋ごろに体調を崩し、「僕達急行 A列車で行こう」の公開を控えていた同年12月に没しました。享年61でした。 【文化生涯学習課市史編さん担当】 ライブイン茅ヶ崎に登場する番場のバス停