広報ちがさき2021年(令和3年)12月1日号2面 No1161 みどりの4つの大きな役割 みどりは、人々の生活を支えるさまざまな役割を担っています。 1 防災・減災機能 自然の持つ保水機能が水害を軽減し、火災の広がりを遅らせる 2 環境保全機能 生きものの生育・生息環境となり生物多様性を維持する。多様性のある自然は、温室効果ガスを吸収し、都市の気温が周囲よりも高くなるヒートアイランド現象を緩和する 3 レクリエーション機能 自然とのふれあいや遊びから自然に親しみ、その大切さを学ぶ 4 景観形成機能 昔ながらの景観を維持し、良好なまちなみを形成する 市は、2019年に「茅ヶ崎市みどりの基本計画 生物多様性ちがさき戦略」を策定し、市内の自然環境の現状調査を定期的に行ってきました。これからも健康的で豊かな生活を送ることのできる都市環境を維持するため、人と生きものが共生できるみどりの保全や緑化の推進に取り組みます。 特別緑地保全地区の指定 市は、みどりの役割の一つである環境保全機能を担う場所として、清水谷と赤羽根字十三図周辺を「特別緑地保全地区」に指定し、ボランティアの方々の協力を得ながら保全しています。それぞれの地区で活動する方々のお話を紹介します。 特別緑地保全地区とは 都市緑地法に基づいて、都市の良好な自然的環境を形成している緑地を指定している地区です。指定後はみどりを守るために建築などの行為が制限される他、立ち入り可能な範囲が限られます。 清水谷 2012年に約4.9haが市内初の特別緑地保全地区に指定 市の北東部、駒寄川の源流の一つで、奥にシダ群落がある細長い谷戸です。多様な生きものの生育・生息環境となる湿地、それらを樹林が囲む谷状の地形で、チダケサシやニホンアカガエル、ヒバカリなど、湿った環境を好む生きものが多く生息しています。 細い茎にぶらさがる花が船に見えるツリフネソウ 自然に浸り、心地よい汗を流す かつては身近にあった草花や小動物がいまも残っている貴重な場所です。わずか5haで、緩衝帯も狭いため、脆い所です。人が守らなければ無くなってしまいます。 保護活動で自然に浸り、心地よい汗を流しませんか。 清水谷を愛する会 佐々木三智雄さん 赤羽根字十三図 2016年に約2.9haが特別緑地保全地区に指定 市の北東部、小糸川の源流にあたる地域で、一部ゴルフ場の敷地を含み、南北400mに細長い谷戸と、帯状の草地があります。市内で唯一相模川水系以外の流れがあり、ツリガネニンジンやスズムシ、シマアメンボなどが確認されています。 市内で準絶滅危惧種に指定されているサワガニ 四季の変化や生きものとの出会いを楽しむ 市内にある自然は、保全作業などの人の手が継続的に加わることによって維持されます。四季の変化や生きものとの出会いを楽しみながら、10年以上前から活動に参加しています。専門的な人がやるものと敬遠せず、好みと体力に合う作業から始めてみませんか。 市民保全ボランティア 小此木宣夫さん みどりを守る保全活動や観察会に興味がある方は市役所景観みどり課へお問い合わせください。 みどりに関する取り組み▶ こころのバリアフリー市民部会 誰もが安心して過ごせるまちづくりのために市民のみなさまに「ありがとう」を伝えていきます。【都市政策課交通計画担当】