広報ちがさき2021年(令和3年)3月1日号3面 No1152 オンライン動画配信茅ヶ崎市民文化祭 茅ヶ崎市民文化祭は市民のみなさんが芸術に触れ、文化活動に参加するきっかけになるよう毎年開催しています。今年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点からオンラインでの開催とし、YouTubeで動画を配信しています。【文化生涯学習課生涯学習担当】 茶道「炉開きの頃」お茶を一服どうぞ 11月に行われる「炉開き」は、茶道のお正月とも言われる大切な行事です。松籟庵の書院での様子をご覧ください。〔茶道部会〕 写真展 史跡文化財めぐりと相模川河口付近の野鳥たち 市役所本庁舎市民ふれあいプラザで昨年開催した写真展より、郷土会会員による解説とともに県内の史跡や野鳥の写真をお楽しみください。〔茅ヶ崎郷土会〕 菊花展 丹精込めて育てられた菊の花は、1鉢ずつ、花の大きさ、高さなどで競われます。昨年11月の菊花展より、その見どころをご紹介します。〔菊花部会〕 その他の配信(予定) 市民音楽祭、三曲演奏会、朗読・民話朗読劇・マケドニア民話紙芝居、短歌大会、工芸造形展、茅ヶ崎お囃子まつり おうちでわくわくちがさき発見 こどたん2021 「こどもたいけん☆ワイワイまつり(こどたん)」は、ものづくりや遊びを通して茅ヶ崎を知ることができるイベントです。今回はオンラインで開催し、いろいろなプログラムを用意しています。家族みなさんでお楽しみください。【ちがさき市民活動サポートセンター電話(88)7546】 機関2月13日㈯~3月14日㈰ ほか詳細はサポセンHP参照 プログラム 期間中いつでも楽しめるよ どきどき♡チャレンジクイズ 学べる!遊べる!いろいろ“ちがさき”動画配信 「ちがさき☝イチ推し!」投稿動画 市内在住・在学の小学生~高校生のみなさんの「茅ヶ崎といえばコレでしょ」動画を募集 3月13日㈯・14日 10時30分~16時30分スペシャルライブイベントZoom生配信 ワークショップ一部事前予約制 なりきりフラダンス、かんたんベーグル、浜辺の歌サンバ2020人で踊ろう、おやこでわくわく料理教室、テレパシーお絵かき、スクラッチであそぼうなど 3.11防災メモリアルカフェ 東日本大震災・被災地の福島県より中継!「語り部お話会」ほか 茅ヶ崎ゆかりの人物たち 第十八回 藤間柳庵 柳島村の名主を務めた藤間家13代当主の藤間柳庵。家業の廻船業の傍ら、文人として幕末の社会情勢を細かに記録し、多くの著作を残しています。 柳島湊で廻船業を営む 柳庵(善五郎)は、1801年に藤間善左衛門の長男として生まれました。藤間家は江戸時代中期から代々続いた柳島村の名主で、村民を指導して手広く農業を行いながら、柳島湊で廻船業も営んでいました。柳島湊は相模川河口にあり、柳島村は海上・河川交通の拠点として発展しました。柳庵は、江戸をはじめ東北から瀬戸内まで商売を広げていました。神仏への信仰もあつく、持ち船の船首には不動明王を置き、「観音丸」「不動丸」「福徳丸」と名付けるなど航海の安全を祈願していました。 ペリー来航を実見、多くの著作 幼い頃から漢学を修めた柳庵は江戸時代の著名な書家、秦星池に書を学び、生涯、多くの著作を残しました。中でも『太平年表録』は幕末から明治時代初期の政治、外交、社会の出来事について柳庵が手に入れた資料や自らの見聞を時代順にまとめたもので、ペリーの来航、小田原大地震、安政の大地震、長州藩征討などの記録を残しています。1853年にペリー率いる東インド艦隊が入港すると、その3日後には浦賀に行き、丘の上から望遠鏡で黒船を見て、人々が不安で逃げ惑う様子を記しています。 また、幕府の触書や領主からの通達、明治政府の発した文書を写した『年中公触録』、漢詩文、和歌、狂歌、俳句など自身の創作をまとめた『雨窓雑書』なども著作し、文人としても高く評価されています。 柳庵の筆跡 市内や近在には柳庵が揮毫した道標や石碑が残っています。41歳の時、娘・たつが幼い子供たちを残して20歳で亡くなりました。東海道と金沢道の分岐点に建てられた「芋観音」への道標(現・JR保土ケ谷駅前)には、柳庵とともに孫たちの名が願主として刻まれ、悲しみを越えて孫たちを育てていこうという柳庵の強く温かい意志がうかがえます。 1883年、柳庵は柳島で82歳の生涯を閉じました。 藤間家は、近世の社会情勢を記録した柳庵の文書など民俗資料を多数所蔵し、これらは当時の人々の営みが分かる貴重な記録となっています。2017年7月には、数々の歴史・民俗資料が藤間家から茅ヶ崎市へ寄贈されました。 また、「藤間家住宅主屋」は国登録有形文化財、「藤間家(近世商家)屋敷跡」は市指定史跡になっています。 ※本編で紹介した柳庵の書『太平年表録』『雨窓雑書』『年中公触録』は市史史料集として市役所文化生涯学習課で販売しています 【文化生涯学習課市史編さん担当】