広報ちがさき 2019年(令和元年)6月1日号 No.1120 かながわの名産100選 新たに生チョコやタコせんべいなど  かながわの名産100選は、神奈川県の伝統と風土に培われた物産(工芸品、加工食品、農林水産品等)の中から県民のみなさんや各団体などからの推薦を受けて、神奈川の名産と呼ぶにふさわしい100の品目を選定したものです。前回の選定から10年以上が経過し、観光客のニーズも変化していることなどから、魅力的な逸品や地域で人気のご当地グルメなどが新たに選定されました。  茅ヶ崎からは「生チョコ」、「湘南しらす丼」、「湘南七宝焼」、「タコせんべい」の4品目が追加されました。  ふるさとのお土産やお中元などに、ぜひご活用ください。 【産業振興課商工業振興担当】 NEW 生チョコ NEW 湘南しらす丼 NEW タコせんべい NEW 湘南七宝焼 神奈川のトマト 神奈川の地ビール 神奈川の地酒 相模湾のアジ 湘南しらす(生) 湘南しらす(加工品) 高座豚 新たに選定された4品目のうち、生チョコとタコせんべいの開発秘話を聞きました 湘南ル・ショコラ・Bunzoo(ブンゾー)  オーナーシェフ 小林正和さん 試行錯誤で誕生した「努力の結晶」  「他店にはない、一度食べたらまた食べたくなるチョコを作りたかった」。  チョコレートの風味を生かし、口溶けの良さにこだわって小林さんが開発した生チョコ。一番苦労したのはカカオの芳醇(ほうじゅん)な風味を引き出すことでした。少しの温度変化でカカオの結晶が壊れて風味が損なわれてしまうため、素材の温度調節に着目。「溶かす→混ぜる→冷やす」という作業を何度も繰り返しました。試行錯誤の末に「45度で16時間かけてチョコレートを溶かし、一定の温度で調整した生クリームをそっと流し込む」という製法にたどり着きました。  これまでにない滑らかな口溶けが特徴の生チョコは業界に革新をもたらし、製菓会社などからの要請に応え各地で作り方を指導したことから全国に展開され、広く親しまれるようになりました。  茅ヶ崎に店を構えて10年。まだまだ作りたいお菓子がたくさんあるという小林さんは、「地域の方が気軽に通えるお菓子教室もやりたい」と楽しそうに話してくれました。 「お菓子作りは化学です。素材の性質をよく理解して組み合わせることが大事」と語る小林さん 高級感があり、お礼やお祝いの贈り物として購入する人も多い 有限会社湘南ちがさき屋十大  代表取締役 高橋十大(じゅうだい)さん 江の島で見たタコがヒントに  南湖のお茶専門店の2代目だった高橋さん。お茶を飲む習慣が薄れつつある中で新しい商品を作りたいと考えていた時、よく釣りに行っていた江の島近辺で大量に捕れるタコを見て、「 このタコを使って地域の名物となる商品を作れないか」と思い付きました。  20年前はまだ湘南名物と呼ばれるものがなく、当時流行していたスパイシーなスナック菓子からヒントを得て、ピリ辛味の「タコせんべい」を開発。店のレジ横に試作品を置くと、「あっという間に」人気商品になりました。その後も茅ヶ崎で捕れたしらすを使用した「茅ヶ崎しらすせんべい」など、お客さんからの要望に応えて次々と商品を生み出しました。  「その土地の良いものを生かすのは商売人の義務。地域を盛り上げたいという気持ちで日々の仕事に取り組んでいる」という高橋さん。今後も他のお店と協力して、さまざまな分野の湘南名物を増やしていきたいそうです。 絵が得意な高橋さんはパッケージデザインも手掛けている 100%湘南産のタコを使ったタコせんべいは、湘南みやげの定番に