広報ちがさき 2月15日号 NO.1088 自然と触れ合い農家の手助け 援農ボランティア  「収穫したての野菜は本当においしいんです。自分の余っている時間でこんないい経験ができ、さらに農家さんのためになっているのがうれしいですね」。援農ボランティア※の方々が、参加するようになった理由を語りました。自然と触れ合えることが魅力的な農業ですが、携わるには知識が必要など高いハードルもあります。援農ボランティア育成講座では、農家の方が講師となり、農業の魅力や基本的な技術を伝授。市民のみなさんが農業に関わるきっかけをサポートします。受講後、手伝いを希望する農家でボランティアとしての活動も可能です。 【農業水産課農業担当】 援農ボランティア育成講座 野菜農家 石川講師が教える 農業の魅力を講座で実感  援農ボランティア育成講座の講師は、多品目の野菜を栽培している石川正人さんが務めます。農業のことを何も知らない人や土を触ったことがない人でも、「農業の基礎をゼロから教えるので安心です」と石川さん。農機具の使い方や肥料のまき方、各種野菜の種まき、出荷作業など農業に関する一連の流れを体験することができます。今回は、講師の石川さんに育成講座で体験できる農業の魅力を聞きました。 魅力 仲間と一緒に育てる楽しさ  種まきから管理、収穫まで一連の流れをすべて経験するので、成長する姿を見ていると感慨深いものがあります。育成講座では、赤羽根の畑の管理を受講生に当番制(2週間に1回程度)でお願いしています。他の受講生と協力しながら作業することで、成長の喜びを共有できるのも楽しめる点です。 魅力 家庭菜園では味わえない体験  収穫した野菜はしっかりと土を落とし、大きさや重さ、きれいさなど出荷の規格に合ったものだけを袋詰めします。作業は意外に難しく、みなさんとても苦労されていますが、家庭菜園では体験できない作業で受講生から好評です。 魅力 採れたて野菜に感動  毎年、夏にはすいか、とうもろこし、枝豆や季節の野菜を収穫後すぐに食べます。みなさん新鮮な野菜のおいしさに驚かれます。「味が全然違う」、「今までカリフラワーをあなどっていた」などうれしい感想を言っていただけます。自分で手塩にかけて育てた思いの詰まった野菜は本当においしいですよ。 援農ボランティア講座Q&A Q 仕事していますが受講できますか。 A 受講できます。ひと月におおむね2回、火曜日に実施します。 Q どんな作物を作るんですか。 A 春・夏・秋を通じて、ニンジン、キャベツ、小松菜などさまざまな野菜を作ります。 Q 講座の雰囲気はどのような感じですか。 A 講師の石川さんは31歳という若さながらかながわ農業アカデミーで農業を専門的に学ぶなど経験はとても豊富です。丁寧な石川さんの指導の下、和気あいあいとした雰囲気で育成講座が行われています。 興味ゼロから、農業に夢中に 援農ボランティア 西川育男さん  農業には興味はありませんでしたが、退職後たまたま乗ったバスのサイネージ(電子看板)を見て受講しようと思いました。石川先生は、若いのに仕事として農業に従事する「就農」の姿勢がしっかりしているなという印象でした。実際の講座でも、初心者にも分かるきめ細やかな説明で、専門的なことも理解できました。一通り講座を受け、収穫直後の新鮮な野菜の甘みや旨み、生育の手間一つ一つを実感したことで、より一層自然の恵みに感謝するようになりました。いろいろな野菜の成長を見たいと思い、今も石川先生のもとでボランティアとして活動しています。家の近くのスーパーに石川先生の作った野菜が並んでいるのですが、いつか自分が携わった野菜が、店頭に並んだらうれしいなと思っています。 ゼロから農業を学ぶ 援農ボランティア育成講座 期間 4月~12月(全18回) 対象 以下の条件をすべて満たす方18人〈申込制(抽選)〉○市内在住で援農ボランティアに登録しているまたはする予定がある○講習に参加できる○農作物の生育管理を日常的に行うことができる○講座終了後援農ボランティア活動を行うことができる 申込 2月22日㈭~3月7日㈬に申込書(2月15日㈭~市役所農業水産課で配布)を持参 ほか 費用5000円(種・苗代) ※ 援農ボランティア制度  農作物の栽培技術を習得しながら、健康づくりを図りたい方に、人手不足などを感じている農家のもとで手伝いをしていただく制度です。主に野菜や花、果樹の収穫、出荷作業などの繁忙期に手伝いをします。なお、育成講座を受講しなくても、ボランティアとしての活動は可能です。