被災地の今を知る 東日本大震災から6年。被災地では行政、企業、NPO団体などによる復興事業が着実に進む中、今なお住民のみなさんが安心して暮らせる環境が整ったとはいえません。私たちができることを一緒に考えてみませんか。【職員課人財育成担当】 第6回被災地支援活動報告会 日時 8月5日㈯ 9時30分~11時30分(9時開場) 会場 市役所分庁舎6階コミュニティホール集会室1 申込制(先着)約100人 市では、東日本大震災で大きな被害を受けた地域にこれまで124人の職員を派遣し、被災された方々の生活再建のための支援活動を行ってきました。市の防災力向上を目的とした被災地支援報告会は、今年で6回目を迎えます。 今回の報告会では、被災地に派遣した職員による支援活動報告を行うとともに、宮城県気仙沼市で東北の高校生のサポート活動を中心に若者の人材育成に取り組む「認定NPO法人底上げ」の代表理事である矢部寛明さんによる講演を行います。 東日本大震災から6年が経過した東北の現状を、直接聞くことができる貴重な機会です。申込 8月4日㈮までに☎で(氏名・電話番号を記入し、メールshokuin@city.chigasaki.kanagawa.jpも可) 第1部講演 気仙沼の6年間 ― 「認定NPO法人底上げ」6年間のあゆみを通じて ― 「認定NPO法人底上げ」は、東日本大震災直後に宮城県気仙沼市で立ち上がりました。 「本質的な復興は人材育成にある」という考えのもと、現在は高校生への学習支援を中心にさまざまな支援活動を行っています。代表理事の矢部寛明さんがこの6年間を語ります。 認定NPO法人底上げ代表理事矢部寛明さん 1983年生まれ。早稲田大学卒業。東日本大震災が発生した大学4年の時、お世話になった気仙沼の旅館が被害を受けたと知り、迷わずボランティアとして駆けつける。その後、企業の内定を辞退してNPO法人底上げを立ち上げる。 第2部講演 私たちが見た被災地の現状 場所:宮城県南三陸町 期間:平成27年10月1日~平成29年3月31日 益田貴正場所:宮城県南三陸町 市民安全部防災対策課 益田貴正 南三陸町役場では管財課に配属となり、高台団地の土地の売買・貸し付け、漁業集落再建のための用地買収・物件補償、区画整理・道路整備等のための物件補償などを担当しました。特に、私が派遣された時期は、高台団地の造成が完了し、売買・貸し付けのピークの時期を迎えていました。一日も早い住宅再建を進めるために、南三陸町の職員、他の自治体の派遣職員と協力し、住宅再建に繋げることができました。一方で、低地部の漁港の再建など復興が道半ばの部分もありました。 場所:宮城県南三陸町 期間:平成28年4月1日~平成29年3月31日 財務部市民税課 能見亮佑 南三陸町で1年間、企画課職員として統計、国際交流、ふるさと納税と多岐にわたる業務を担当しました。どの業務も復興と新たなまちづくりにつながることから、大きなやりがいを感じて業務に当たっていました。赴任前は震災から5年以上が経過して復興がかなり進んでいるのではないかと想像していましたが、実際には震災当時から時間が止まったかのような場所が多くありました。住民のみなさんは当時の記憶を鮮明に覚えており、町と人々の心に震災の爪痕が色濃く残っていることを痛感しました。 場所:岩手県陸前高田市 期間:平成27年4月1日~平成29年3月31日 建設部公園緑地課 細部尚文 平成27年4月から2年間、陸前高田市市街地整備課の職員として勤務しました。津波で被災した市街地をかさ上げ・造成し、新たに宅地を作る業務に携わり、工事担当として日々、委託先であるUR都市再生機構や清水JVとの工程・工事調整、住民のみなさんや国、県、市の各部局との協議を行いました。 市街地整備課の職員の2/3が派遣職員で、多くの自治体が復興支援に携わっていることを実感しました。 事業の完了にはまだ数年かかります。そのことを知ってもらうことも復興支援の一つだと思います。 場所:岩手県陸前高田市 期間:平成27年10月1日~平成28年9月30日 財務部資産税課 中島悠太郎 平成27年10月から、陸前高田市市街地整備課に1年間勤務しました。私は震災当時、陸前高田市の隣の大船渡市におり、震災前の街並みと震災直後の光景を鮮明に覚えています。担当した換地設計という業務は、住民のみなさんの土地を再配置し、新たな生活拠点となる土地の場所を決定する業務ということで、日々緊迫した空気の中、業務に当たっていました。 被害が甚大であったことから事業の完了には時間がかかるかと思います。一日も早く住民のみなさんが安心して生活できる環境が整ってほしいと思います。