8月9日(火) 第11回ちがさき宇宙記念日・第35回ちがさき宇宙教室 今年の伝統的七夕は、8月9日ちがさき宇宙記念日 太陰太陽暦にもとづく七夕を「伝統的七夕」と呼んでいます  もともと七夕の行事は、現在使われている暦ではなく、旧暦など太陰太陽暦の7月7日に行われていました。これは、月齢およそ6の月が南西の空に輝く夏の夜になります。現在の暦での7月7日は、たいてい梅雨のさなかで、なかなか星も見られません。そこで国立天文台では2001年から「伝統的七夕」の日を広く報じていくことにしました。  太陰太陽暦は、1873(明治6)年に現在の暦が採用されるよりも前の暦で、現在は公には使われていません。このため、伝統的七夕の日は、太陰太陽暦による7月7日に近い日として、以下のように定義します。  二十四節気の処暑(しょしょ=太陽黄経が150度になる瞬間)を含む日かそれよりも前で、処暑に最も近い朔(さく=新月)の瞬間を含む日から数えて7日目が「伝統的七夕」の日です。 出典:国立天文台「伝統的七夕について教えて」 インターネットライブ「世界の天の川」 茅ヶ崎からライブ交信 布施 哲治さん  情報通信研究機構(NICT)鹿島宇宙技術センター 主任研究員 ハワイからライブ交信 藤原 英明さん  国立天文台ハワイ観測所広報担当サイエンティスト チリからライブ交信 阪本 成一さん  国立天文台チリ観測所 所長 8月9日13時30分〜15時30分 日本 Japan 茅ヶ崎市役所 第1部 ちがさき宇宙教室特別授業 「宇宙・ハワイ・チリの天の川」 会場 市役所本庁舎 6階 議場(インターネットライブトーク) 4階 会議室(モニター上映) 1階 市民ふれあいプラザ(自由観覧 モニター上映) 【プログラム】13:30 開会 13:35 ビデオレター 出演:JAXA宇宙飛行士 野口聡一さん 13:50 特別授業Ⅰ 「ハワイの天の川」講師:藤原英明さん      茅ヶ崎会場コーディネーター 布施哲治さん      (国立天文台ハワイ観測所とのライブ交信) 14:40 特別授業Ⅱ 「チリの天の川」講師:阪本成一さん      (国立天文台チリ観測所とのライブ交信) 15:30 閉会 野口 聡一 さん 茅ヶ崎ゆかりのJAXA宇宙飛行士 浜須賀小・中学校、茅ケ崎北陵高等学校卒業 ミッション STS-114、TMA-17(第22次/23次ISS長期滞在) 布施 哲治 ふせ てつはる 専門は太陽系天文学、天体力学・軌道力学。太陽系天体や地球周回の人工衛星の研究をはじめ、『はやぶさ・はやぶさ2』プロジェクトや NASA の冥王星探査ニューホライゾンズ・ミッションなどにも携わる。 現在、茨城県鹿嶋市周辺の学校などで宇宙講演会や、図書館での天文学講座の開催などさまざまな教育・啓発活動を展開中。 ちがさき宇宙教室などで4回の講演を担当。 藤原 英明 ふじわら ひであき 惑星の材料となる宇宙の塵 (ちり) を世界中の望遠鏡を使って観測し、惑星の生い立ちや進化を研究。 太陽系のさまざまな天体の観測も行っている。また国立天文台ハワイ観測所の広報担当として、すばる望遠鏡の成果や魅力について、写真や文章を通じて日々情報発信している。 阪本 成一 さかもと せいいち 専門は電波天文学。特に星間分子雲の構造、運動、物理・化学状態、分布、生成・進化、分子雲が鍵を握る星・惑星系の形成、銀河の形成、進化など幅広く研究。南米チリ・アンデスの標高5000mの高地に世界最大の電波望遠鏡「アルマ望遠鏡」の建設に従事し、現在チリ観測所長。 科学全般をもっと身近なものにと、ちがさき宇宙教室などで13回の講演を担当。 【主催】茅ヶ崎市・茅ヶ崎市教育委員会 【後援】宇宙航空研究開発機構(JAXA)、自然科学研究機構 国立天文台、ちがさき宇宙フォーラム 対象 小学生以上の方400人〈申込制(抽選)。小学生は保護者同伴〉 申込 7月15日㈮までに市HPで(7月15日(必着)までにはがきに代表者の郵便番号・住所・氏名・電話番号、参加者全員(5人まで)の氏名・年齢を記入し、〒253-8686茅ヶ崎市役所青少年課も可)。抽選結果は7月29日㈮までに応募者全員に郵送で通知 ※ お車でご来場の方へ 市役所・総合体育館・市民文化会館の駐車場と市営茅ヶ崎駐車場をご利用ください。駐車時間1時間が無料となります ※ インターネットによるライブ交信は通信回線の状況により、中断されることがあります 第2部 ちがさき宇宙教室特別授業「茅ヶ崎の天の川」 観望会 会場 県立茅ケ崎里山公園(パークセンター) 【プログラム】19:00 開始 19:10 「伝統的七夕のお話」講師:廣瀬洋治さん(元県立青少年センター職員・超新星発見者) 19:30 天体、ISS、人工衛星の観測 21:00 終了(予定)  【主催】茅ヶ崎市・茅ヶ崎市教育委員会 【共催】ちがさき宇宙フォーラム 対 象 小学生以上の方(中学生以下は保護者同伴) 申 込 申し込み不要(18時30分~当日、直接会場へお越しください) ほ か 駐車場に限りあり。     天候により屋内での講演会に変更する場合あり 持ち物 筆記用具、懐中電灯、レジャーシート、水筒 特別授業Ⅰライブ交信 現地時間 8月8日18時50分〜 ハワイ Hawaii 国立天文台ハワイ観測所  ハワイ観測所では、可視光から中間赤外線にかけての観測に用いるすばる望遠鏡を運用しています。世界最大級の口径8.2mの望遠鏡は、観測条件のすぐれたハワイ島マウナケア山頂に設置され、世界11か国が運用する13の観測施設の一つとして、発見競争にしのぎを削るとともに研究協力を進めています。共同利用観測には世界中から天文学者がやってきます。新しい観測装置作りも国際共同で進められています。星や惑星の誕生と進化のプロセス、その大きな集まりとしての銀河の歴史、さらに現在の観測手段では見えない暗黒物質や暗黒エネルギーといった、誰もが不思議に思うテーマを解明することが研究の推進力となっています。 ご存知ですか? 国立天文台ハワイ観測所所長の有本信雄さんは、茅ヶ崎市にお住まいで、平成27年8月30日に茅ヶ崎ゆかりの人物館で講演されたことがある「茅ヶ崎ゆかりの人物」の一人でもあります。 マウナケアの上に傾く天の川銀河 すばる望遠鏡の上空を通過する国際宇宙ステーション すばると周辺の観測所 特別授業Ⅱライブ交信 現地時間 8月9日1時40分〜 チリ Chile 国立天文台チリ観測所  アルマ望遠鏡(ALMA)を完成後、その科学運用をしっかり支え、そこからすばらしい科学的成果を生み出すために、チリ観測所は2012年4月に発足しました。日本・台湾・韓国、北米、欧州およびチリの国際協力によってアンデス山中の標高5000mの高地に建設されたアルマ望遠鏡は、口径12mおよび7mの合計66台のパラボラを組み合わせることで、ミリ波やサブミリ波という波長の短い電波で天体を観測する画期的な望遠鏡です。ビッグバン直後の銀河の誕生や、いまも続く惑星系の誕生、そして宇宙の中で生命が誕生した歴史など、重要な研究分野で続々と成果を挙げています。 立ち上がるアンテナと天の川 日本アンテナ組立エリアと天の川 アルマ望遠鏡山頂施設パノラマ 教えて!七夕 Q&A Q:七夕伝説はどこで生まれたぞよ? A:昔の中国で生まれました。織り姫は「織女」という名で、神様たちの着物の布を織る仕事をしていました。  彦星は「牽牛」という名で、牛の世話をする仕事をしていました。神様の引き合わせで二人は結婚しました。 Q:なんで織り姫と彦星は1年に1回しか会えないぞよ? A:二人は結婚してからというもの、仕事もせずに毎日遊んで暮らしていました。これに怒った天空の神様が、二人を天の川の両岸に引き離してしまいました。悲しみのあまり毎日泣き暮らす二人をかわいそうに思った神様は、まじめに働くなら、年に1度、7月7日の夜に会わせてやると約束しました。 Q:織り姫と彦星の星は、どれぞよ? A:織り姫は「こと座の1等星・ベガ」で、彦星は「わし座の1等星・アルタイル」です。夜空の暗い場所では、2つの星の間に天の川が横たわっている様子を観察することができます。 Q:織り姫と彦星は、どのくらい離れているぞよ? A:2つの星の間は、14.4光年ほど離れていて、これは、光のスピードでも約14年半かかってしまう距離です。 はくちょう座 デネブ こと座 ベガ(織り姫) わし座 アルタイル(彦星) 夏の大三角 (出典:国立天文台「七夕について教えて」) 【画像提供:参考文献 国立天文台】